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2020年度学位記授与式を行いました


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2020年度(新老虎机平台2年度) 学部?短期大学部?大学院学位記授与式

3月19日、静岡市駿河区のグランシップで、学部?大学院、短期大学部の合同学位記授与式を開催しました。昨年度、新老虎机平台感染症の拡大防止の観点からグランシップでの全体式典は中止としましたが、今年度は、入場時の検温?消毒、時間の短縮、来場者の制限、座席間隔の確保といった感染防止対策を徹底し、卒業生は式典に臨みました。
鬼頭宏学長は式辞で、「未来の社会を支える人材として大いに活躍していただくことを願っています」とエールを送り、尾池和夫理事長は、「今後も今まで以上に学習を重ね、社会のさまざまな場面で活躍してください」と呼びかけました。
代表で答辞を行った看護学部の坂本恵美さんは、コロナ禍のこの1年を振り返り「今まで当たり前と思ってきた一つ一つのことが、実はとても価値のあることであり、改めて人とのつながりや心の寄り添いが大切であると気付くことができました」と語りました。そして、「本学での経験、思い出を糧として、少しずつ成長していきたいと思います。そうして社会の一員として責任を果たし、よりよい社会をつくる人材となれるように精進してまいります」と力強く今後の抱負を述べました。
式典の様子はオンラインで配信し、来場できなかった保護者や教職員はモニター越しでの参加となりました。
式典終了後、学部にわかれた学位記伝達式に臨むためキャンパスに戻った卒業生の中には、ARを活用した本学オリジナルフォトフレームで記念撮影をする姿も見ることができました。

学部卒業生598名、短大部卒業生129名、大学院修士?博士前期課程修了生96名、大学院博士後期課程?博士課程修了生19名、計842名が学位記を受け新たな道を歩みだしました。

式典の様子

卒業生一同

学位記授与

ARを活用した本学オリジナルフォトフレーム

写真は Facebook でも掲載しています。ぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/UniversityofShizuoka

学長式辞

学長 鬼頭 宏

3月陽春の季節となった本日、学部598名、大学院115名、短期大学部129名、合計842名に、学位記を授与しました。本日は、学部、大学院、短期大学部合わせて30名の留学生が卒業します。それぞれの教育課程を全うされ、卒業、修了される皆さん、まことにおめでとうございます。
保護者の皆さまにはご子弟の卒業、修了を心よりお祝いを申し上げます。新老虎机平台感染症予防のためとはいえ、モニター越しに参加していただくことになってしまいました。ご子弟の新しい人生のステージへのはばたきを見届け、応援していただきたくお願いいたします。
また、知事、川勝平太様、県議会議長、山田誠様には、お忙しい中、ご来臨くださいましたことを厚くお礼申し上げます。合わせて本学に対する日頃のご支援に対して、この場を借りて感謝申し上げます。

昨年の1月以来、新型コロナ感染症の流行は、私たちの生活を翻弄してきました。卒業生、修了生の皆さんは、日々の勉学、サークル活動、アルバイトも思うようにできず、窮屈で困難な思いをされたことと思います。進路決定にさいしても、会社訪問やインターンシップのスケジュールも大幅に変更となって、対応にとまどい、ストレスを抱えた方も少なくないと思います。
しかし、困難な状況の中でも、学生が立ち上がって助け合う姿を見て、心強く、嬉しく感じました。食材の配給を行う「食べものカフェ」が定期的に開催され、大学が頂戴した寄付金から資金を提供しました。「K- commu」はインターネットで学生同士の交流の場を設けて、学生の孤立を防ぐ役割を果たしてくれています。剣祭は中止になりましたが、サークルの活動をオンラインで映像配信してくれたグループもあります。学生自らが困難な状況のもとで見せた行動力に感動するとともに、誇りに思っています。

いま、時代は、予想よりも速い速度でかわっています。コロナ禍は出生数を大幅に減少させ、人口減少を加速させています。それだけではなく、否応なしに、企業ではリモートワーク、学校では遠隔授業が進められました。その結果、義務教育においてICT化を推し進める「GIGAスクール構想」が、一気に前倒しで進んでいます。
250年にわたって豊かさを築いてきた産業文明が、環境汚染、森林破壊、気候変動をもたらしているないのではないかと懐疑的な考え方が広がっています。ついに日本政府も、2050年を目標に、カーボンニュートラルな社会の実現目指すことを表明しました。県内では裾野市で、先進的な未来都市「ウーブン?シティ」の実験に着手されました。
産業文明の申し子である国境を超える大量の人口移動と大都市居住は、新老虎机平台感染症の流行を瞬く間に世界中に拡大させました。ふるさと回帰、リモートワーク、ワーケーションは以前から唱えられていましたが、コロナ禍によって、大都市圏から地方圏への移住が、本格的な動きになっています。こうした動きの中で移住先として最も人気の高いのが静岡県であると報道されました。静岡県立大学で学んだみなさんには、ここに住み、ここで学んだことを誇りにしていただきたい。
みなさんが活躍されるこれからの時代は、産業文明から次の文明への大転換が進む時代です。まだ未知の未来ですが、はっきりしていることがあります。第1に化石燃料から再生可能なエネルギーへの転換、第2に物質的な豊かさだけを追求し続けることができない社会だ、ということです。そして第3に経済的な豊かさばかりではなく、より良い環境、社会参加、教育、健康、居住、安全、ワークライフバランス、ジェンダーや国籍による差別の解消、など多面的な豊かさが求められています。
このような現代的課題の解決を目指しているのがSDGs、「持続可能な開発目標」です。産業文明とグローバル化がもたらしたさまざまな課題を乗り越えて、誰も取り残さずに、持続可能な豊かさと安全、安心な未来を実現するということです。本学では、2019年に「静岡県立大学SDGsイニシアティブ」を立ち上げました。教育、研究、大学運営、地域貢献において、SDGsに繋がる実践を展開しています。皆さんもこれからの生き方を考える上で、SDGsを念頭において行動してください。そして未来の社会を支える人材として大いに活躍していただくことを願っています。

私も、この3月で皆さんと一緒に静岡県立大学を卒業します。同窓生です。「地域をつくる、未来をつくる」をスローガンとして掲げて運営に当たってきました。2期6年、設置団体である静岡県、地域の皆さま、そして教職員の皆さまに支えられて努めてまいりました。関係の皆さまにはご支援を厚く感謝申し上げます。
今日卒業する学生諸君の前途洋々たる将来をお祈りするとともに、静岡県立大学が、地域の知の拠点として、その役割を果たしてくださることを願っております。
卒業生諸君、おめでとうございます。

理事長あいさつ

理事長 尾池 和夫

2020年度、静岡県立大学大学院博士後期課程、博士課程を修了した19名の皆さん、博士前期課程、修士課程を修了した96名、5学部を卒業した598名、短期大学部卒業の129名の皆さん、修了、卒業、まことにおめでとうございます。
公立大学法人の役員、学長、副学長、研究科長、学部長、教職員とともに、皆さんの卒業と修了を心からお祝いいたします。あわせてご家族の皆様にも、こころからお慶び申し上げます。

JAMSTECが持つ世界に誇るべき「ちきゅう」という海底掘削船があり、その母港が清水港に置かれています。それと同じように、皆さんの母港がこの静岡県立大学です。いつでも帰港してくだされば、必要な整備をし、休養していただいて、またご活躍いただくよう、生涯学習の機能も今後充実させていきたいと思っています。
静岡県立大学を卒業した多くの方たちが世界の各地で、また日本の各地で活躍しています。今日からその仲間入りをして、大学を母校として、後輩の成長も見守ってください。
これからは生涯学習の時代です。学歴を更新しながら活躍してください。社会の変革に対応しながら学習する仕組みが重要です。大学もそれを意識しながら整備しますが、皆さんも生涯学習の仕組みを設計しておいてほしいと思います。
何ごとでも、何かを知ろうとしたとき、とことんその課題を突き詰めていくことで新しい知見が生まれてきます。例え大学でしっかり学習して何かをマスターしたと思っても、生涯にわたってそのことをさらに深めてほしいと思います。

例えば、学習するということを、川のことを知ることに例えてみたいと思います。私はこの静岡県立大学で仕事をすることになって以来、静岡県のことをさまざまな視点から学んでいます。その一つに多くの河川の水系のことがあります。その中で、大学のある静岡市を流れる安倍川を知るため、源流まで行ってみて、多くの発見がありました。戦国時代には、武田信玄の隠し湯として使われた梅ヶ島温泉、山葵栽培発祥の地である有東木(うとうぎ)などがあります。
一つの川について、このようにまずその川の源流から観察します。さらに支流の一つひとつを歩きます。静岡県には多くの河川があります。安倍川は、全国で唯一、水源から河口までが一つの市で完結しているという一級河川です。上流部では、クマタカをはじめニホンカモシカ、ホンドモモンガなどの動物が、また、渓流にはアマゴ、カジカなどが生息しています。
先日、3月1日、安倍川の支流藁科川で渓流釣が解禁されました。水産庁では、渓流の天然魚を守り増やすことを提唱しています。天然魚を増やすことによって、渓流魚全体の資源を増やすことができます。天然魚は地域固有の財産であり、また、釣り人のニーズが高く、社会的経済的価値が高いのです。
安倍川では、昨年も一部の区域で「瀬切れ」が確認され、静岡河川事務所では渇水対策支部を設置して監視を強化していましたが、新老虎机平台3年3月3日、瀬切れが解消したと発表しました。このように水系の広くない安倍川だけでも、視点を変えれば多くの情報があり、興味が尽きることはありません。これが大井川のような広大な水系を持つ河川になると、生涯の研究テーマになるほどのことがあります。
大規模な土木工事では河川に対して大きな影響があります。日本の河川行政に疑問を投げるきっかけは長良川河口堰の建設でした。反対世論の中で建設が強行され、本格運用から20年経過した今でも、まだ事業の是非は結論がなく、大型公共事業を検証するシステムがない日本の大きな課題となっています。
静岡県立大学には附属研究施設としてグローバル地域センターがあり、多くの課題について研究しています。火山噴火、洪水、地震、津波などの自然災害に関連しても、大いにこのセンターで研究活動を進めて行きたいと思っています。また、富士山頂から駿河トラフの底までについてもしっかりと研究を進めて行きたいと思っています。

今日ご卒業の皆さまも、今後とも、今まで以上に学習を重ねていただきたいと思います。生涯健康で生涯学習を重ねる、これが21世紀を活きるための合い言葉です。くれぐれも心身の健康に留意し、学習した成果を磨き上げながら、社会のさまざまな場面で活躍していただきたいと願っております。
皆さん方が卒業された後にも、この静岡県立大学はさまざまな分野で発展します。世界の各地で活躍しながら、この大学の未来にも時には目を向けてくださるようお願いして、今日の修了、卒業式のお祝いの言葉といたします。

おめでとうございます。ありがとうございました。



(2021年3月19日)

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